チタン加工向けの新製品
チタンは熱伝導率が低く、引張強度が高いため、ツールにかかる熱・機械応力が大きくなります。チタン用の新しいマパールのツールプログラムは、考え抜かれた放熱性と耐熱性のコーティングが特徴です。これにより、比較的高い切削条件と工程信頼性を同時に達成することができます。市販されている標準的なソリューションと比較して、マパールのツールは25~35%の長寿命化を実現しています。
インサート交換式ミーリングカッター
NeoMill-Titanは、チタンを加工するための交換式インサートによるミリングカッターシリーズの総称です。ミーリングアーバー、シャンクタイプのシェルエンドミルやショルダーミーリングカッターなどが標準的なラインナップに含まれています。マパールは切り屑形状を最適化し除去するた めに幾何学形状の交換式インサートを一から再設計しました。交換可能なインサートは2コーナー仕様で、コーナー半径は0.8mm~4mmまで用意されています。
また新しいコンセプトの工具材種は、摩耗や構成刃先の形成を最小限に抑えます。母材は2種類用意されています。耐摩耗性ユニバーサルグレードに加えて、耐熱性の高性能グレードを開発し、最高70 m/minの切削速度を達成しました。
ツール本体もハイテクなインサートに合わせて新開発されました。理想的な形状のフルートは切り屑をせん断領域の外へ排出します。不等分割形状のインサート配置により、安定性が増し、スムーズな加工が可能になります。
インサートに合わせて流量を調整できるように、クーラントの出口が可変設計されています。
汎用性の高い粗削りや仕上げ加工
OptiMill-Titan-HPCの4枚刃のショルダーミーリングカッターは、汎用性の高いツールです。超硬ソリッドエンドミルは、粗加工はもちろん、仕上げ加工にも適用可能です。
特殊な刃先処理により、最適な表面品質が得られ、1,5xDの加工深さまで仕上げることができます。切れ刃からシャンクにかけて、ミーリングカッターの芯径が大きくなっているため、安定性が向上します。スムーズな加工を実現するために、刃先のピッチとねじれのピッチは不等分割にしています。シリコン含有のコーティングは耐熱性が高く、溶着を抑制し、研磨された切り屑排出溝との作用で、最適な切り屑の排出を可能にします。OptiMill-Titan-HPCは、直径6
~25 mmの範囲で提供されます。特殊な寸法も利用可能です。
費用対効果と生産性
高速ドリル MEGA-Speed-Drill-Titanは、最高の生産性で、コスト効率が良いのが特長です。2枚刃の超硬ソリッドドリルには、最適な真円度を得るための4つのガイディングチャンファーが備わっています。主切れ刃に最大のクーラントフローをもたらすために、クーラントは側面に沿って後方に向けられます。このようにしてガイド面は最大限に冷却され、発生した熱を効果的に放散します。また新設計の切り屑排出は、、小さな切り屑を生成します。凸型の主切れ刃により、高い安定性と長寿命が実現します。直径3~20mm、長さ5xDのドリルが
利用可能です。
最大40m/minの切削速度を可能にするこのドリルが使用される代表的な部品は、航空宇宙産業の構造部品であり、例えばウィングボックスのブラケットや、多数の穴を備えたランディングギアなどです。